はじめに:たるみ治療における「正しい選択」とは

 

美容医療の技術が進歩し、多くの選択肢が提供される現代において、「どの治療が自分にとって最適なのか分からない」というご相談を数多くいただきます。本コラムでは、私のこれまでの臨床経験と、当院が大切にしている「解剖学に基づいた治療方針」について詳しく解説いたします。

 

例えば頭痛という症状で病院を受診したとします。頭痛の原因が血管によるものか、腫瘍なのか、筋肉や軟部組織なのか原因により治療方法は異なるということは誰もが納得できると思います。

たるみ治療も実は同様です。『たるみ』という症状に対して原因を見つけ出して、それに適した治療を選択する。単一の治療しか提供できないクリニックは得てしてその治療で無理に施術を行おうとしてしまいますが、それが本当に正しい事でしょうか?

 

医療というのは本来、悩みに対して医師が診察して診断を行い、適応を見て治療方針を提案するものだと考えています。ましてやカウンセラー任せの診断や、形だけの診察で治療方法を患者様に放り投げるような診察から診断までがぽっかり抜けたような体制では適切な医療を提供しているとは考えられません。

 

まずは当院で行っているたるみ治療の流れについて説明を行い、治療の最適解について紐解いてみたいと思います。

診察と診断:治療方針の根幹をなす「5 layer theory」

 

医療の基本は医師による診察と診断です。たるみ治療も同様ですが私たちが提供する美容医療の根底には、「5 layer theory」という独自のアプローチがあります。

 

特殊なアプローチというわけではありませんが、どこにたるみの原因があるのかを意識することと、患者様に説明するのに単純化されたアプローチ方法です。

 

お顔のたるみやシワは、単に皮膚の表面だけで起きているわけではありません。表皮、真皮、皮下組織、SMAS(表在性筋膜)、そして骨格に至るまでの多層的な変化が複雑に絡み合って生じます。この医学的・解剖学的根拠に基づき、どの層にアプローチすべきかを的確に見極めるのが「5 layer theory」です。医師の直接の診察によって診断を行い、表面的な改善にとどまらず、根本的な原因にアプローチすることで適切な治療を導き出すようにしています。

治療方針

 

診断で用いた5層理論にしたがって治療を決定するため大きく分けると5層のアプローチが必要になります。その中でマシーン治療や外科系治療に細かく治療方針が枝分かれしていきます。つまりそれぞれの層でそれぞれに適した治療を提供できる体制が揃って初めて”たるみ”の総合治療が叶うと考えられます。

 

例えば脂肪のたるみがあるのに表面の皮膚にだけアプローチしていても効果は乏しいと考えられます。適切な場所に届く治療を提供することが大事です。

独自のコンセプト「リポジションリフト」による立体的アプローチ

 

例えばこの5層理論を糸リフトに応用したのが、当院独自のリフト概念である「リポジションリフト」です。これは下垂した組織を単に引き上げたり、引き上げれば引き上げるほど良いという考えではなく、解剖学的に本来あるべき位置へと「再配置(リポジション)」することを目的としています。

 

適切な層に、適切なベクトルで糸を挿入することで、組織への負担を最小限に抑えながら最大の効果を引き出すことが可能になります。肌育治療、マシーン治療、脂肪注入やフェイスリフトなど、他の治療と組み合わせる際にも、この解剖学的な土台作りが極めて重要となります。

結局のところ”たるみ”治療の最適解とは?

 

皮膚のたるみの原因を見つけ出し、適切な治療方針を提案できる医師が在籍するクリニック。肌育・マシーン治療・糸リフト・切開リフトのあらゆるたるみ治療を高いレベルで提供する真の意味でのオーダーメイドたるみ治療を行えるクリニックが治療の最適解だと考えます。

 

カウンセリングの中心がカウンセラーで、カウンセラーが治療を決めているクリニックは医療と言えないばかりか、そもそも国により禁止されています。そのようなクリニックは自分自身でたるみの原因がわかっている方向けですが、かなり上級者向けです。糸

 

リフトだけ、マシーン治療だけ、切開だけのような特化したクリニックでも治療方針に真摯に向き合ってくれる(適していない治療にはNoと言ってくれる)医師が在籍しているクリニックを選択することが”たるみ”治療の第一歩だと言えます。つまり医師の適切な診断のもとに治療を提案してくれるクリニックが最適解の入り口だと考えられます。

おわりに:安全で質の高い美容医療を目指して

 

美容医療は、外見の美しさを引き出すだけでなく、患者様の日々の生活の質(QOL)を向上させるための重要な医療行為です。医学博士および専門医としての誇りと、長年の臨床で培った精緻な外科技術をもって、お一人おひとりに最適な「Personal Skin Couture(あなただけの肌の仕立て)」を提供することをお約束いたします。

執筆・監修医師: 佐藤 光(さとう ひかり)

  • 役職・所属: アトラクレアビューティークリニック新宿 院長
  • 経歴・専門: 元・脳神経外科専門医として神の手と称される福島孝徳医師に師事し、頭蓋底手術を専門として20年の臨床経験。美容外科医へ転身後は顔面解剖学および組織再生の知見に基づく精密な5層アプローチを提唱。再生医療の研究で博士号を取得し、米国Duke大学2年間の留学で解剖を学ぶ。論文掲載や米国の教科書執筆もあり。

 

  • 電話番号: 03-6273-6255
  • 住所: 東京都渋谷区代々木2-7-5 exside南新宿bldg. 6F
  • アクセス: JR新宿駅新南口徒歩1分、新宿駅A1出口徒歩1分、小田急線南口改札徒歩2分
  • 休診日: 日、水曜(*最終週のみ土日 その週の水曜は開院)
  • ご予約・Web: https://attracrea.jp / LINE予約

 

執筆者(医師)佐藤 光(さとう ひかり)
役職Attracrea BEAUTY CLINIC Shinjuku  院長
経歴
  • 2002年:医師免許取得、富山医科薬科大学(現・富山大学)卒業、脳神経外科入局
  • 2008年:脳神経外科専門医取得
  • 2014年:医学博士(神経再生医療)取得
  • 2015年〜:総合東京病院 脳神経外科、Duke University(米国)にて頭部解剖の研究、森山記念病院
  • 2021年〜:大手美容外科 勤務
  • 2022年〜:大手美容外科 院長就任
  • 2024年〜:ジョウクリニック銀座院 院長
  • 2026年3月:アトラクレア BEAUTY CLINIC Shinjuku 開院
資格・所属学会
  • 医学博士(神経再生医療)
  • 脳神経外科元専門医
  • 日本美容外科学会(JSAS)正会員
  • 日本脳神経外科学会
  • アラガン施注資格認定医
  • 日本旅行医学会
主な著書・論文発表
  • 【著書】『Integrated Management of Complex Intracranial Lesions: Open, Endoscopic, and Keyhole Techniques』(Cambridge University Press, 2021) – 第16章「Combined Petrosal Approach」共同執筆
  • 【論文】『PDGFR-β Plays a Key Role in the Ectopic Migration of Neuroblasts in Cerebral Stroke.』(Stem Cells 2016 Mar;34(3):685-98.)
  • 【論文】『Preauricular retromandibular trans tympanic plate and styloid process approach to the infratemporal parapharyngeal lesions』
  • 【論文】『Synchronous multifocal osteosarcoma involving the skull presenting as intracranial hemorrhage』
専門・得意治療
  • スレッドリフト(リポジションリフト)
  • フェイスリフト
  • 脂肪注入
  • 眼瞼下垂
  • Motiva Preservé 豊胸術